殿山古墳




概要:
民家敷地内の山を入ったところにある。
石棺らしきものや出土品の記録が残っているが、崩壊が激しく保存状態はあまり良くない。




種別:古墳


時代:古墳時代


所在地:山口市宮野上住吉


立地:椹野川右岸、殿山丘陵南側斜面の中腹


標高:60〜70m


形式:不明(おそらく円墳)


現状:箱式石棺らしきものが一部残存しており、祠となっている。石材は天井石2枚、奥壁1枚、側壁各1枚ずつ、計5枚である。土器片も散在しているが、これらは時代が下り、直接関係はない。


出土遺物:鉄剣


備考:『防長風土注進案』には本遺跡について次のような記述がある。
「櫻畠村江木の里の殿山というところをやや上ったところに小さな円山があり、天保10年(1839年)に、近くの法明院が小さな堂を建てようと掘削したところ、ここから石棺(長さ約6尺余り、幅2尺5寸許)が出土した。中には枯骨のようなものと、錆朽ちた剣(長さ3尺4寸許)が入っており石棺内部には朱が塗られていた。その後、骨や鉄剣は石棺とともに側に埋め戻した。また、この古墳の近くにはまた小さな円山があるが、これも古墳ではないか」(現代語訳)