大内氷上古墳
概要:

種別:古墳
時代:古墳時代後期(5世紀中頃〜後半)
所在地:山口市大字御堀山根348
立地:大内盆地の北縁、仁保川右岸一帯の南へ派生する丘陵地上、沖積地からの非高約50m、標高80m
形式:小型の前方後円墳。全長28m、前方部幅14m、後円部15m、前部高さ2.3m、後円高さ2.8m
内部主体:後円部に設けられた石棺系竪穴式石室。石室の高さは約2.86m、幅は約60mほどであると考えられている。弥生時代の箱式石棺の影響を受けた在地色の強い埋葬施設。
出土遺物:鉄鍬茎部または鉄釘と思われる鉄製品、および須恵器片が出土したが、これらが確実に古墳に伴うものかどうかは定かではない。その他、盛土の中や、墳丘下の弥生時代の遺構から弥生土器・分銅型土製品が出土した。葺石・埴輪などは出土されなかった。
備考:5世紀半ばから後半にかけての当域の有力首長墓とみられる。当時の大和政権との関係や、政治的動向を知る上でも貴重な古墳であり、大内盆地内で唯一の」前方後円墳。後円部が削られ、石室の南側壁も壊れているが、前方部は元の状態をとどめており、全体的には原形をうかがうことができる。また、周辺には石垣が作られている。