乗ノ尾石棺群
概要:

種別:石棺群
時代:弥生時代〜古墳時代初頭(3世紀前)
所在地:山口市吉田乗ノ尾(移築前)
現在地:平清水八幡宮境内(移築後・復元)
標高:約71m
形式:いずれも組合式箱式石棺
備考:
1973年2月、現在の中国自動車道路建設の工事施工中に発見された。五基の組合式石棺と、一基の古墳からなる埋葬遺跡である。
発掘調査は同年4月〜5月にかけて行われ、調査後2基の石棺が平清水八幡宮境内に移築復元された。棺材には現地でたやすく得られる結晶片岩が用いられている。
弥生時代の葬制を知る上で重要であると考えられる。
<第1号墳石棺>
形式:長軸220cm、短軸75cm、深さ30cmの長方形。
出土遺物:確認されず。
備考:遺跡の損壊がひどく、石材もわずかしか残ってない。
<第3号墳石棺>
形式:長軸208cm、短軸70cm、深さ62cmの偶丸長方形。
出土遺物:人骨片
備考:石棺内に赤色顔料が塗布されている。
<第4号墳石棺>
形式:長軸 不明、短軸85cm、深さ25cmの長方形。
出土遺物:確認されず。
<第5号墳石棺>
形式:長軸170cm、短軸45cm、深さ40〜45cmの長方形。
出土遺物:高杯の破片
備考:石材の大きさや主軸の向きなどからほかの4基とは別の群に属し、古墳時代初葉の古墳と考えられる。
<古墳状遺構>
遺構:直径13m、短径8m
出土遺物:銀貨(元祐通宝、北宋時代)、空風鈴、土器片