盃状穴石版
概要:盃状穴が複数刻まれた大きな石版。盃状穴とは、神社や寺院の境内にある置き石、手洗い鉢の縁や灯籠の台石、または昔の港にある常夜灯等に彫りつけられている小さなくぼみのことである。直径も深さも1センチから3センチ程度の穴で、小さな盃状の形状をしているところから、盃状穴と呼ばれている。ここでは墓地内の歌碑の石材として使われている。

所在地:山口市大字大内問田
立地:今山の西縁部
形式:長さ2.18m 幅1.11m 厚さ0.13m ほぼ台形の形をしている。
石質:結晶片岩
備考:
盃状穴が刻まれた板石は、神田山石棺墓の例が示すように、箱式石棺の蓋石に使用されたものと考えられるが、この板石は蓋石として用いるには大きすぎるため、箱式石棺以外の墳墓に使われた可能性がある。